額縁の本をご紹介!『額縁と名画 絵画ファンのための額縁鑑賞入門』
ロンドンのナショナル・ギャラリーが出しているこの本には、ナショナル・ギャラリーの所蔵作品のカラー図版が多数紹介されています!
1300年代後半から二十世紀初頭の印象派までの作品の額縁の主な様式や代表的な作例が簡潔に説明されています。
額縁の歴史や時代背景を知ることで、絵を鑑賞する楽しみが増えますので、ぜひこの要約がお役に立てたらうれしいです。
本の内容
・額縁の歴史
・額縁のデザインや制作上のテクニック
・額縁と絵画の関係
・インテリアの設計と装飾に果たす役割
絵画と額縁の関係
この記事では、主に「絵画と額縁の関係」に焦点を当ててご紹介します。
額縁の色は、絵画の色を引き立てる
黒い額縁は、白を引き立てる。
金色の額縁なら青をより強調する。
額縁の色は、絵画の色との相性によって選ぶことで、それぞれが呼応するようによりすばらしい作品になります。
額縁の装飾スタイルの目的
額縁の装飾スタイル、素材、仕上げ、技法が変われば、額縁の役割や目的もさまざまに変わります。
額縁の歴史は家具の歴史と結びついていて、インテリアと調和することも考えて制作されてきました。例えば、ティーカップなどの陶器類と一緒になって、しっくりと良い印象を与えます。
インテリアとしての額縁には、豊かで心地よい室内の雰囲気と絵画との一体感を作り出す役割があります。
室内の雰囲気に調和するように、建築家が額縁をデザインする例も多くありました。
肖像画と額縁
肖像画は、代々その家が所有している場合は、「家」を大切にする気持ちや、名門としてのプライドから大切に扱われ、もとの額縁がそのまま残っています。例えば、1723年にパリで描かれたイアサント・リゴー〈アントワーヌ・パリスの肖像〉を例に挙げらえれて説明されています。
取り外しできる額縁の使用が増加
16世紀イタリアで、絵画の基材、板に代わってキャンバスが普及しました。取り外しができる額縁の使用が増加しました。
額縁と名画
ヨーロッパの額縁を年代別に記述しているわけではなく、額縁の主なタイプを網羅はしておらず、現代アートの額について言及されているわけではありませんが、絵を鑑賞する楽しみが増えたり、絵を描かれる方には、額縁を選ぶヒントのひとつにはなるかと思います♪
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